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読書18 花粉症やコロナで注目される腸内環境 乳酸菌がすべてを解決する 後藤利夫 

 

乳酸菌がすべてを解決する


選書理由:腸内環境や乳酸菌が人間の健康に与える影響を知りたかった

 

 

 

 

構成:現状ある健康問題に対し、乳酸菌や腸内環境がどのような効果があるか。腸内細菌や環境に言及した後、大腸ガンなど実際の事例にどのような効果があるかということ。最後に、日頃からできること。

 

 

 

 

 

感想:日本人の3大死因は癌、心臓病、脳卒中である。癌は健康な人でも1日5千個の癌細胞が作られているので乳酸菌がこの免疫システムを助ける。心臓病と脳卒中の主な原因と言われている肥満、高血圧、高血糖、脂質異常症にも乳酸菌は有効であるとされている。体に良い作用をもたらす微生物を使ったプロバイオティクスは今後発展していくと思われる。

 

 

 

 

腸は第二の脳と呼ばれていて、脳にコントロールされる自律神経、副交感神経の影響を受ける。それ以外に腸神経という独自のネットワークを持ち、脳腸相関というようにお互いに影響を与える。幸せモルモンと呼ばれるセロトニンは腸のぜん動運動も担っているが、8〜9割が腸で作られている。

 

 

約9割の細菌は、腸内にいてその数は100~1000兆個であり、重さは約1〜2kgである。主に3種類に分類され、善玉菌は発酵活動をして糖分や食物繊維を食べて発酵させ、乳酸や酢酸を作り腸内を酸性にする。悪玉菌は腐敗活動を行う。タンパク質や脂質を食べて腐敗させ、ニトロアミンや二次胆汁酸などの発ガン性物質や毒性物質を作り腸内をアルカリ性にする。日和見菌は時に善玉、時に悪玉菌と見方をする。理想的な割合は善玉菌、悪玉菌、日和見菌が2:1:7とされている。

 

 

乳酸菌は糖類を分解し多量の乳酸を作る細菌の総称で、酸素があっても生きていられるので主に、小腸にいる。ビフィズス菌は仲間とされていて、糖を分解し乳酸菌に加え酢酸を作る。嫌気性細菌なので、大腸に存在する。

 

 

腸内フローラの原型は3歳くらいまでに作られる。生まれて授乳が始まる時点では、ほとんど100%がビフィズス菌であるが50〜60代になるとこれが100分の1になる。日本人の大腸は154.7、アメリカ人は158.2cmであり、体の大きさからすると日本人の方が腸の長さが長い。さらに、日本人は痩せているので腸が畳まれていないので腸が長く、悪玉菌のエサを出すまでの時間がかかる。便の約7割は水分、あとは食べカス、腸から剥がれた粘膜、腸内細菌の死骸がそれぞれ1割ずつとされている。

 

 

腸は体の中にありながら口と肛門を通じて外につながっているので、免疫細胞の60-80%は腸内にある。肉や脂っこいものを食べ過ぎると、消化するために肝臓から胆汁酸が分泌される。胆汁酸が小腸で吸収されず大腸へ行けば、悪玉菌により発癌物質である二次胆汁酸になるので大腸ガンが増えるとされている。便潜血検査や内視鏡の検査は定期的に行った方が良い。

 

 

乳酸菌を増やすには(i)乳酸菌の補充(ii)好物である糖類と食物繊維を摂ることである。外から取り入れた乳酸菌の寿命は長くて2週間であるし、一生住み着くことはない。腸内洗浄を行い、毎日少しずつ入れ替える方法もある(和田研究所/シャワラー)。
一日一万歩歩き、ぜん動運動を促進する。腸は寝ている間も働き、S状結腸まで便が送られてくるので、睡眠を十分に摂ることも大切である。

 

 

評価:星4.0(A)

コロナを機に健康を意識をし始めた人は多いと思います。かく言う私もその一人で、中でも腸内環境というのは未知の領域であったがこんなにも多機能で体を支える部分であったとは目から鱗であった。もっと類似書を読んで知識をつけたいと思わせてくれる、導入書としてよくまとめられています。

 

 

こんな人に読んでほしい

腸内フローラについて何も本を読んだことがない人にはオススメです、つまずくことなく読めると思います。逆に、詳しい方にとっては少しもの足りないかもしれません。

 

 

意見は完全に私見ですので、あくまで参考までにお願いします

S 4.5 ~ 5.0 [読むと思考が変わる]

A 4.0 ~ 4.5 [持っていて損はない]

B 3.5 ~ 4.0 [時間があるときに読みたい]

C 3.0 ~ 3.5 [読まなくても良い]

 

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