意見は完全に私見ですので、あくまで参考までにお願いします
S 4.5 ~ 5.0 [読むと思考が変わる]
A 4.0 ~ 4.5 [持っていて損はない]
B 3.5 ~ 4.0 [時間があるときに読みたい]
C 3.0 ~ 3.5 [読まなくても良い]
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タイトル:サブスクリプション2.0 衣食住すべてを飲み込む最新ビジネスモデル
テクノロジーの発展によりモノの所有からモノへのアクセス権がビジネスの主流となってきている。そのためモノの売り切りから月額で料金を課すサブスクリプションへと移行しつつある。みなが使っているNetflixがその一つである。そのような時代に対応するため、サブスクリプションがどういうものかということが具体的な日本の起業の具体例を使いながら説明してくれる良書である。
こんな人に読んでほしい
サブスクリプションについて知りたい人、その分野でビジネスを起こそうとしている人興味を持つ人にぜひ一読の価値はあります。
>以下、まとめ感想メモです。
私の選書理由
最近サブスクリプションという言葉を多く聞くようになった気がする。確かに自分自身でもNetflixやAmazonPrimeといった月額制のサービスを身近に利用する機会が増えた。そんな純粋な気持ちと自分でも何かビジネスで利用で切るのではないかという下心からこの本に手が出た。
構成:本書構成としては、衣食住動楽という5つの分野で行われているサブスクリプションサービスを紹介している。その後失敗例や実際にこのビジネスを始める上でのコツで締めくくられている。
感想:
三省堂の辞書によるとサブスクリプションとは製品やサービスなどの一定期間の利用に対して代金を支払う方式とされている。サブスクリプションという単語の検索数は16年度を境に急増し、19年時点では前年比プラス83%である。なぜここまでシンプルなものに今焦点が集まるのかと言われればそれはメーカー参入、シェアリング、個別カスタマイズが起こっているからではないか。背景にはこのビジネスモデルにスイッチングコストが下がるという短所もあるが顧客と繋がり続けることで顧客の利用実態が把握できるのでそれが商品把握に繋がる今までにない長所がある。マーケティングの方法もガラッと変わり、今までは単純に商品を売れば良かったが、これからの時代は消費者に対しコスト優位性や圧倒的な利便性といった全く新しい消費体験をすることでサービスへ繋ぎとめるという顧客に対しより密な関係性を築く時代になる。
ではどういう点に考慮すればいいのかを3つ部分からみていく。
1)サブスクリプションの本質。お客様の視点から見ればビュッフェに行った時のように選択することの苦しさから解放される。一方で、無料体験やスムーズな入退会と障壁は可能な限り下げられているものの初めに約束しなければならないという第一のハードルがある。次に、ビジネスサイドからすればマーケティング法が一度ものを売るだけでなく顧客を繋ぎとめる方へ比重が開かれる。そして、ビュッフェで元を取りたくなるという人間の欲のように顧客はより使おうというトルクがかかるので顧客との関係性も生じる、他方で、料金設定は難しく、客のお任せしたいと好きなものを選びたいという相反するニーズを消化しなくてはならない。
2)適切な料金設定。CVP(Core Value Propotion)=顧客に対する価値の確信を考え、数行で誰にどのような便益をいくらで提供するかを考えないといけない。料金を設定する上で大事なのが、客が納得できるお得感があるか/競合するサービスの料金/その料金でどの位需要や成長が見込めるか/事業の長期的利益が確保できるか。
3)長期的な成長を実現するためにKGI/KPIをどう立てるか。KGI(Key Goal Indicator)=重要目標達成指標、一般的に利益額が使われる。KPI(Key Performance Indicator)=重要業績評価指標のことであり、インプットKPIにはビジネスの成長要因や、顧客体験の向上そしてアクショナブルで具体的で定量的なことが求められる。アウトプットKPIは一般的にLTV(Life Time Value)=顧客生涯価値が使われる。
具体的なサービスについて。高級バッグ借り放題サービスラクサスは最近よく特集されているがやはりこのような高級品をシェアすること、継続性や周期性(季節性)のあるもの、選ぶことの苦痛があるものはサブスクリプションの威力は凄まじい。その他、ブリジストンのTPPというサービスのようにタイヤを売って終わりではなくメンテナンスまで行うというBtoB向けのサービスやネクシィーズゼロのようにLEDの工事費をはじめは全額負担してその後節約した電気代から返済していく初期コスト激減サービスなど目から鱗である。
参照した本のリンクは下に貼っておきます〜
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