読書31 田中角栄100の言葉 田中角栄
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(個人的思い:コロナになり国のリーダーである総理大臣の重要さの認識はいつもに増して感じるばかりです。この本を読むとこんなリーダーがいたら、国が活気づくだろうな~ Amazonの評価も200以上あり星4以上です、中古であれば数百円で買えてしまいます)
選書理由:コロナをきっかけに国のリーダーである総理の重要性を感じ、有名な田中角栄さんについて知りたいと思った。
構成: 仕事、人生、生きる、政治について100の言葉とその簡単な背景の説明がされている。
言葉を番号通りに箇条書きで書いていく22個を抜粋。カッコで書かれた部分は背景の説明
~仕事編~
1.用件は便箋一枚に大きな文字で書け。初めに結論を言え。理由は3つまで、この世に3つでまとめきれない大事なことはない。
2.できることはやる。できないことはやらない。しかし全ての責任はこのワシが負う。以上
(蔵相に就任し、1962年に官僚を前に行った伝説的スピーチ。私が田中角栄だ。尋常小学校高等科卒業である。諸君は日本の秀才であり、財政金融の専門家揃いだ。私は素人だが、トゲの多い門松を沢山くぐり抜けてきて、いささか仕事のコツを知っている)
4.手柄は全て連中に与えてやればいい。ドロは当方がかぶる。名指しで批判はするな。叱るときはサシで白。褒めるときは大勢の前でやれ。
(官僚組織を上手く操るには、公平、指針、信賞必罰、配慮が大事であるとした。)
11.相手の目を見て大きな声できちんと話せ。キョロキョロして相手の目を見ないのはダメだ。
12.優れた指導者は人間を好き嫌いしない。能力を見分けて適材適所に配置する。肝心なのは大事を任せられる人を見つけることだ。
(人を見出し、人を動かせる人間が優れたリーダーである。角栄は自らの組織を総合病院といいどんな難題も解決した。)
16.役人の顔と人脈くらいはよく覚えておけ。5年10年経っていっぱしの大臣になった時に[君みたことないな]では話にならない
(角栄は名前とプロフィールを頭に入れることに注力していて、万一忘れた場合は”君…名前はと聞く”、相手が名乗ると”バカモン!それは知っとる。下の方だと言って見せた”)
19.今日は今日でタイムリーにものを片付ける。明日には同じ問題に対して別の方法が見つかるかもしれない。そうすれば政策転換すればいいだけの話
(走りながら物事を考え、常にアジャストしていく)
~人生編~
22.結婚する際に妻に3つの誓いをさせられた。出て行けと言わぬこと、足げにしないこと、将来私が二重橋を渡る日があったら同伴すること
27.人にカネを渡すときは頭を下げて渡せ。くれてやると思ったらそれは死にカネだ。
(貸したカネは忘れろ、借りたカネは忘れるな)
28.祝いごとには遅れてもいい。ただし葬式には真っ先に駆けつけろ。本当に人が悲しんでいるときに寄り添ってやるのが大事
(最初の花が枯れる頃だ。遺族も一番悲しみが募ると言い、葬式の1週間後に改めて花を贈った)
29.人の悪口は言わない方がいい。言いたければ一人で便所で言え。自分が言われた時は気にするな。
(“味方を増やす” ことよりも”敵を作らない” ことを重んじていた)
34.人から受けた恩を忘れてはならない。必ず恩返しをしろ。ただ、これ見よがしに”お礼に参上した”とやってはいけない。相手が困った時、遠くから、慎み深く返してやるのが良い
(人はソロバン勘定で物事を考える人間から離れていく)
35.男は飲ませて握らせればすぐ転ぶ。女は一度これと決めれば動かない。候補者の周りに女性が群がれば間違いなく勝つ
39.一番大切なのはなによりも接し方だ。それは戦略や戦術とは違う。人間が年に関係なく男でも女でも好きなやつは好きなんだ
~生きる編~
41.人生で重要なのは間だ。イノシシのように一本調子なのは上手くいかない。よく人間を観察せよ
(一流の落語家に必ずリズムと抑揚があるように、間は大切。生き方も同じ。)
48.人間誰しも若い時はみんな偉くなりたいと思うものだ。しかし、そう簡単ではない。経験も知識も素養もなくてしゃべっているのは誰も相手にしなくなる
(ひとかどの作家になるためには地獄の底をのぞいて、人の世の表、裏、人間の素晴らしさとおぞましさを見なければ後世に残るものは書けない)
61.若い奴に対してネチネチとやるのは大嫌いだ。叱ったとしても、次の人に会った時はもう忘れている。君には負ける、また会おうですよ。
(早ければ怒った1時間後にはケンカの相手に”悪かったな。また会おう。飲もう”と必ず自分から持ちかけ関係を築いてしまう)
~政治編~
73.本当の雄弁は相手の心を捉える。聞く人が今日は良かったなと思う話をする。それが本当の雄弁
77.政治とはつまり事を為すという事だ
(政治とは何かと問われれば”実践”と即答)
82.人間は誰しもができそこないないだ。しかしそのできそこないを愛せなければ政治家は務まらない。そこに政治の原点があるのだ。
(田中派議員の渡部恒三は”オヤジの場合、カネで手に入れた権力ではない。心で手に入れたものだ。”確かにカネを配ったが返済や見返りを求めなかった)
85.遠い親戚よりも近くの他人の方が大事だ。自分が金持ちでも、近所隣が貧乏では結局やっていけない。みんなが良くなれば自分もよくなる。
92.相手が立てなくなるまでやっつければ敵方の遺恨は去らない。徹底的に論破してしまっては相手が救われない。土俵際に追い詰めるが、土俵の外に押し出す必要はない。
(白黒つけることは心地よいが、それにより政治の幅は狭まり、損をすることになる。相手を生かすことが自分を生かすことだ。野党にも隠れ田中派議員がいたことでスムーズに物事が進んだ。)
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