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オススメ本5選 日経新聞の読書コラムから抜粋(2022年4月23日のおすすめ)

 

日経新聞の読書コラムから抜粋(2022年4月23日のおすすめ)

 

個人的に今回はどれも興味のあるものばかりです

 

~目次~

1冊目:現代思想入門

2冊目:移動と接続性

3冊目:地球の限界

4冊目:CONFLICTED(コンフリクテッド)

5冊目:アダムスミス共感の経済学

6冊目:フツーに方丈記

 

 

[1冊目] 現代思想入門 千葉雅也

デリダ、ドゥールズ、フーコーといったポスト構造主義の巨人たちの議論をそれぞれ概念の脱構築、存在の脱構築、社会の脱構築と整理する。平易な言葉や、日常生活に引きつけた例え話も相まってとっつきにくい世界に引き込まれる。

[2冊目] 移動力と接続性 パラぐ・カンナ

大きな流れとして、文明1.0では遊牧と農業が主であり、人間の存続が環境に委ねられていた。文明2.0では人間が定住して工業に携わるようになってきた。文明3.0では移動接続性と持続可能性が高められ、全体として人類は内陸部の高地や広大な北の土地に移動するだろう。

この著書の考え方は、かつて英国の歴史家トインビーの”頭が大文字のCの文明(Civilization)”を思い起こさせるという。その中にあるここの頭が小文字のcの文明が分断されていても、政治や科学の実践で乗り越えて進歩していく力こそ文明3.0の内実である。

 

[3冊目] 地球の限界 オーウェン・ガフニー、ヨハン・ロックストローム

著者の一人であるロックストロームが創ったスウェーデンの研究所が2009年に提唱した”プラネタリー・バウンダリー”は持続可能な開発目標(SDGs)のたたき台となった。本書はこの新概念を一般向けに解説し、地球の回復力(レジリエンス)を再び高める処方箋を示す。

 

[4冊目] CONFLICTED(コンフリクテッド) イアン・レズリー
意見が対立して相手との関係がこじれてしまうのは職場や家庭内でよくあることだ。論破し、逃げたりしても得るものは少ないだろう。著者は衝突を生産的な議論に変えていくことの重要性を説き、心理学の研究や多くの実例を元に対処法を示している。

 

[5冊目] アダム・スミス 共感の経済学

アダムスミスは経済分野の偉人として驚異的な引用数を誇り、経済学の父とされている。主著は道徳的感情論国富論であり、前者は利他主義と善、後者は利己主義と強欲を説いていて整合しないとも言われている。本書ではそんな伝説化されているスミスについて盟友ヒュースらとの交友や背景となる歴史や学術を詳述しながらその全体像に迫る。著者は英国の現役国会議員。

スミスの思想体系が(1)修二学、文学、自然科学(2)道徳哲学(3)法学(4)政治学の4柱であったと解き明かす。ニュートン的思考がスミスに通底していたこと。人間の科学を志向し、それがダーウィンの進化論にもつながっていたことなど意外な事実も本書は教えてくれる。

 

スミス曰く、道徳的な価値観と規範は神の啓示や内なる感覚ではなく人間同士のやりとりの中から形成される。本書によって、著者やスミスとやりとりすることにより読者は新たなる価値観と規範を形成するに間違いない。


[6冊目] フツーに方丈記 大原扁理

学術的な話はほぼスルーするので堅苦しさはない。自分の意思とは関係なく物事が変わっていく世の中では方丈記の冒頭を思い出し、無常を知るためのレッスンが始まったと捉える。厄災続きの時代に書かれた方丈記はその時々でさまざまな読まれ方をされてきた。令和の今、私たちはどう捉えるか

 


 

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